ひびはんせい

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OTC薬剤師が教える、市販の湿布、外用痛み止めの選び方ガイド

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毎日毎日暑くてやばいですね。。熱中症にはみんな気をつけてね!

なんて優しさはおいといて、今日は

先日Twitterでこんな事を書いて知りたい事を募集してみたら「温湿布、冷湿布の違いが知りたい!」って質問がきたのでそれに答えようと思います。

ちなみに湿布には温冷以外に成分の違い、剤形の違いでの選び方もあるので、そこら辺も含めて説明したいなー、と思ったのでそこらへんもどーぞ!

 

温湿布、冷湿布、どう選ぶ?

まず、温冷湿布の違いについて。

冷湿布は、いわゆる普通の湿布。ちょっとぶよぶよしてて貼るとスーッとして気持ちいいやつね。

これは、メントールやハッカ油なんかが入ってて患部を冷やす効果があります。

【第3類医薬品】ハリックス55EX冷感A 20枚

【第3類医薬品】ハリックス55EX冷感A 20枚

 
【第2類医薬品】サロンシップインドメタシンEX 24枚 ※セルフメディケーション税制対象商品

【第2類医薬品】サロンシップインドメタシンEX 24枚 ※セルフメディケーション税制対象商品

 

具体的に言うとこの辺。(AmazonのPBとかあるの知らなかった、すげー!)

これを使うのは基本的に急性の捻挫や打撲なんかの患部が熱を持ってる時に使うのがベストです。

後述しますが、肩こりとかの慢性のものにも使えるけど、知識として熱を持ってるものには冷湿布!って覚えておくと便利かも。

 

そんで次は温湿布。

これは冷湿布からスースーする系の薬を抜いてカプサイシン(トウガラシとかに含まれる温める作用のある成分)を入れてるので、貼るとじわじわとあったかくなります。

具体的商品は

【第3類医薬品】ハリックス55EX温感A 25枚

【第3類医薬品】ハリックス55EX温感A 25枚

 
【第2類医薬品】フェイタスシップ温感 12枚入 ※セルフメディケーション税制対象商品

【第2類医薬品】フェイタスシップ温感 12枚入 ※セルフメディケーション税制対象商品

 

この辺かな。

これは慢性的な痛み、具体的に言うと慢性的な肩こりや腰痛などの時に使うと有効です。

風呂はいって気持ちいい!あっためると痛みがゆるくなる!みたいな痛みの人はこっち使うが吉。

ただし、夏は外で使うと単純に暑いし汗で蒸れてかぶれたりかゆみが出たりするので、時期と場所を選んで使うといいと思うよ!

なので、夏なんかは肩こり腰痛でも冷湿布をオススメする事もあります。

 

剤形の違いから見る外用痛み止め

実は肌から使うタイプの痛み止めって湿布(ハップとも言う)だけじゃなくて、

テープタイプ、液体タイプ、ジェルタイプ、クリームタイプなんかもあるのですよ。

これは久光製薬のバンテリンシリーズがわたしが見た中で1番剤形の種類が充実してるからバンテリンを例に説明するけど、他の物も剤形が同じなら今から説明することは同じだと思っていいと思う!

 

  • テープタイプ
【第2類医薬品】バンテリンコーワ新ミニパット 35枚 ※セルフメディケーション税制対象商品

【第2類医薬品】バンテリンコーワ新ミニパット 35枚 ※セルフメディケーション税制対象商品

 

白いぶよぶよした湿布と違って、ベージュの薄いタイプのテープタイプの貼り薬。

メリットとしては

目立たない、ぴったり貼れる、外れにくい

デメリットとしては

1人だと貼りづらい

ってことがあげられるかなー、という個人的な感想。

わたしはハップ剤とテープ剤を選ぶなら、ズレにくいのでテープを選びます。ただ、やっぱり湿布はあのぶよぶよしててヒヤッとするのが好き!って人もいるので、そこら辺はお好みで〜って感じ。

 

 

  • 液体タイプ
【第2類医薬品】バンテリンコーワ液EX 90g ※セルフメディケーション税制対象商品

【第2類医薬品】バンテリンコーワ液EX 90g ※セルフメディケーション税制対象商品

 
【第2類医薬品】バンテリンコーワ液S 45g ※セルフメディケーション税制対象商品

【第2類医薬品】バンテリンコーワ液S 45g ※セルフメディケーション税制対象商品

 

【第3類医薬品】ニューアンメルツヨコヨコA 80mLなんかが有名だと思うんだけど、これ系ね。

これのメリットは

塗るのが簡単、すぐに乾くので服が汚れにくい

デメリットとしては

すぐに乾くから薬の浸透性が他のと比べると弱そう

ってとこだと思う。

だけど手軽に使えるから人気のある剤形のひとつだと思いまーす。

 

  • ゲルタイプ
【第2類医薬品】バンテリンコーワゲルEX 35g ※セルフメディケーション税制対象商品

【第2類医薬品】バンテリンコーワゲルEX 35g ※セルフメディケーション税制対象商品

 

ゲルタイプ、簡単に言うとジェルっぽいやつ!

メリットは

テープ、ハップに次いでの患部を覆えるチカラ、浸透性

デメリットは

ベタベタする、乾きづらい、使い方を間違えると効果が薄い

使い方については、ゲルタイプっていうのは基本的に患部に薬を伸ばして乾かしてもらって使うものなんだけど、たまに薬をグイグイスリスリと塗り込んでしまう方がいらっしゃるわけですよ。

そうするとゲルタイプのお薬っていうのはゲルがポロポロ落ちてくるの。

そうすると、せっかくの薬が落ちちゃうから効果なくなっちゃうよね〜!

なので、これを選択する際は患部に伸ばしてしっかり乾かしてね!さすれば良い効果を得られるでしょう!

 

  • クリームタイプ
【第2類医薬品】バンテリンコーワクリームEX 35g ※セルフメディケーション税制対象商品

【第2類医薬品】バンテリンコーワクリームEX 35g ※セルフメディケーション税制対象商品

 

これは他の商品ではほとんど見たことない(わたしの働いてたところでは扱ってなかっただけかもしれない)けど、世にはクリームタイプの痛み止めなんつー物も存在してるわけですよ。

これに関してはメリットデメリットと言うより、使い方が独特で、

痛みのあるところにマッサージしながら塗り込む

という使い方をするものになるんですよ。ゲルみたいに塗って放置して効果があるんじゃなくて、むしろ塗りこまないと効果が出にくいので使い方難しいかな、ってのがわたしの感想。

例えば肩こりとかなのかなー、マッサージしながら使うの。坐骨神経痛とかを太ももマッサージしながら使うとかもアリかも?

個人的にはマッサージしながら使うっていうのがめんどくさいので使ったことはないです。

 

  • クリーミィゲルタイプ
【第2類医薬品】バンテリンコーワクリーミィーゲルEX 60g ※セルフメディケーション税制対象商品
 

これはほんとにバンテリン以外あるの??って感じなんだけどバンテリンを例に説明してるのでこれについても説明しとく。

これは久光さん曰くクリームタイプとゲルタイプのいいとこどりみたいな商品らしいです。

これは、ゲルタイプのデメリットの乾きづらさが多少だけど少なく、クリームタイプのめんどくさい塗り込むのをしなくていいっていう商品で、しかも割と患部を覆う力も強いので個人的にヘビーユーズさせていただいてる商品です!w

肩こりの時とか腰痛の時にサッと塗ってちょっと放置すればすぐ乾くので、仕事中肩が痛えな、みたいな時にトイレでこっそり塗って仕事に戻ったりもよくしてた!

ちょっと成分的な話になるので剤形からははずれるけど、バンテリンシリーズはインドメタシンというなかなか痛みを抑える効果のある成分を配合してあるので、結構効くなー、という印象。これはめちゃ小さいサイズも出てるので、持ち運び用にも便利だなーと思って肩こりがひどい時はよく持ち歩いてました。この量だとすぐなくなるけどね!w

【第2類医薬品】バンテリンコーワクリーミィゲルEX 5g×2 ※セルフメディケーション税制対象商品
 

 


一般用医薬品の種類別に見る貼り薬

リンクのところとかを見てもらうとわかると思うんだけど、ドラッグストアの医薬品には

要指導医薬品、第一類医薬品から第三類医薬品まで様々な種類があります。

これの違いってなんなの?って事を交えながら、そこから見た貼り薬の選び方を説明します。

 

  • 要指導医薬品の外用痛み止め

今現在存在してるのがロキソニンシリーズくらいなんじゃないかな?

要は、お医者さんが処方しないと使えなかった薬が市販薬として扱えるようになったんだけど、まだ市販薬としての実績が浅いので薬剤師が使用する本人に副作用等の説明が必要、使えない人がいる、使える人の条件がある、などの理由で直接指導販売しないといけない薬がこれにあたります。あと、販売できる個数も制限されてます。

さすがに要指導医薬品は天下のAmazonさんでも扱えないようなので画像だけ貼っとくね。これも色々剤形あるよ。

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効果は、やはりありますよね!

わたしは以前整形外科からの患者さんが多い調剤薬局で働いてたんだけど、痛みのある人に対しての第一選択薬として選ばれることの多い薬だなーと思って見てた。

これと対になるのがモーラステープ(ケトプロフェンていう成分)っていう処方薬なんだけど、これは副作用とかの多い薬なのでなかなかOTCに降りてこないだろうなーと思っております。モーラステープ欲しいってドラッグストアに来るお客さんも結構いるんだけどね。

 

  • 第一類医薬品外用痛み止め

たぶんこれは今存在してない(2019年8/1現在)。

第一類医薬品も薬剤師からの直接販売が必要なお薬。副作用があるとか、使えない人がいるとか確認しないといけないやつね。

ただ、要指導医薬品よりは緩くて、初めて使う人には指導説明が必要だけどそれ以降の人には「どんな感じですかー?」って聞いてたらまた売れる、みたいな感じ。あと、使ったことある人に頼まれて買うとかもアリ。

でも基本的にドラッグストアの薬は長期連用する事を想定してないので、一類の薬(例えば飲む方のロキソニンとかガスター10)を長期連用しないといけないような人は病院へGO!ロキソニンなんか特に長期使うなら保険適用した方が安いよ…!

あと、ドラッグストアの薬で治らない場合、なにかヤバい病気が隠れてる可能性もなきにしもあらずなので、わたしはすぐに病院に行け!って言っちゃう。

でも基本的にドラッグストアに薬買いに来る人は、病院嫌いとか忙しい人が多いからなかなか病院に行こう!ってなってくれないのも経験済みですw

だけど、自分の健康を守れるのは自分だけやで!やばい時は病院に行こうな!!

 

  • 第二類医薬品(指定第二類医薬品)

ここにはまあ多種多様な湿布薬が入るんだけど、しっかり痛み止めの効果があるものが多い。

ただ、一類ニ類等の決め方に薬の強さって言うのは関係なくて、例えばボルタレン

【第2類医薬品】ボルタレンEXテープ 21枚 ※セルフメディケーション税制対象商品

【第2類医薬品】ボルタレンEXテープ 21枚 ※セルフメディケーション税制対象商品

  • 出版社/メーカー: グラクソ・スミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ジャパン
  • 発売日: 2017/03/21
  • メディア: ヘルスケア&ケア用品
  • この商品を含むブログを見る
 

なんかはだいぶしっかり効く薬だけど第二類医薬品という分類になっています。

これは元々処方薬からおりてきた(スイッチOTCと呼ばれてます。)一類だったけど、市販薬としての経験を積んだので二類になった、って感じです。

この辺はお薬(成分)と各個人の相性なんかもあるので、痛みがある人はこの辺の薬の主成分が違うものを色々試して自分に合うものをさがしてみてね!

 

  • 第三類医薬品外用痛み止め

これは比較的作用が穏やかなものが多いです。

あとこのカテゴリの痛み止めはなんと妊婦も使える!!!(物によるパターンもなきにしもあらずだから、きちんとお店の人に相談するか裏書をしっかり読んでから使ってね!)

あと値段が安いし、たくさん入ってる薬が多い!

ただ、めっちゃ肩こり、めっちゃ腰痛みたいな人にはききにくいと思われる。

ここら辺はスーッとするやつとか多いイメージ。

【第3類医薬品】ハリックス55EX冷感A 20枚

【第3類医薬品】ハリックス55EX冷感A 20枚

 

 

 

 

というわけで

なんかこんな感じで湿布等の外用痛み止めをわたしは脳内で分類していて、お客さんとの会話を通してこの人にはこれが合いそうだな〜というのを選んでいます。

ただ、やっぱり薬(成分的な意味で)って言うのは使う人との相性もあって、わたしがめっちゃ効いたから他の人も必ず効く!とは言いづらくって、なので、もし使ってみてあんまり効果出なかったら他のも試してみましょうね〜って話をいつもしてます。

お金がかかるからアレだけど、自分に合う薬が見つかったらラッキー!何かあればその後はそれ使えばいいもんね!

そんな感じで色々試してみてね〜。

 

あと、ドラッグストアの商品のこんなのが知りたい!みたいなものあればわかる範囲で答えるので、Twitterとかなんかで声かけてくれたら答えまーす。

よろしくお願いします!